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モル濃度、希釈、溶液の化学量論

モル濃度は、測りやすい溶液の体積と、釣り合った反応式が必要とする溶質の物質量(モル)を結びつけます。このガイドでは、モル濃度が何を測るのか、固体から、また希釈によって溶液を調製する方法、反応の化学量論での濃度の使い方、滴定が測定した体積をどのように濃度に変えるかを説明します。

公開日

モル濃度は溶液1リットルあたりのモル数

モル濃度(物質量濃度ともいう)は、溶質の物質量(モル)を溶液の体積(リットル)で割ったものです。c = n/V で、単位は mol/L、しばしば M と書きます。0.250 mol/L のグルコース溶液には、最終的な溶液1リットルごとに 0.250 mol のグルコースが含まれます。角括弧は化学種のモル濃度を表し、[Cl⁻] のように書きます。

体積は溶媒の体積ではなく溶液の体積です。溶質をちょうど 1.000 L の水に溶かしても、全体の体積は一般に 1.000 L にならないので、溶液は、量った体積の水を加えるのではなく、メスフラスコの標線まで満たして調製します。

強電解質では、イオンの濃度は化学式から決まります。0.150 mol/L の CaCl₂ 溶液は、Ca²⁺ が 0.150 mol/L、Cl⁻ が 0.300 mol/L です。式単位1個から塩化物イオンが2個放出されるからです。溶液は温められると膨張するので、モル濃度も温度によってわずかに変化します。

量り取った固体から溶液を調製する

必要な物質量は n = c × V で、量り取る質量は n × M です。M はモル質量です。固体を量り取り、最終的な体積より少ない水に溶かして、ビーカーをフラスコにすすぎながらメスフラスコに移し、標線まで希釈して、転倒させて混ぜます。

例題:硫酸銅(II)五水和物 CuSO₄·5H₂O の青い結晶から、0.0800 mol/L の硫酸銅(II)を 250.0 mL 調製します。小数第2位に丸めた IUPAC の標準原子量(Cu 63.55、S 32.06、O 16.00、H 1.01)を使うと、この水和物のモル質量は 63.55 + 32.06 + 4(16.00) + 5(18.02) = 249.71 g/mol です。

n = 0.0800 mol/L × 0.2500 L = 0.02000 mol。質量 = 0.02000 mol × 249.71 g/mol = 4.994 g なので、五水和物を 4.99 g 量り取ります。式単位1個は依然として Cu²⁺ と SO₄²⁻ を1個ずつ供給しますが、水和水が、量り取る質量に加わります。無水物のモル質量 159.61 g/mol を使って水和物を 3.19 g 量り取ると、溶液は 0.0511 mol/L にしかならず、約36%薄くなります。

C₁V₁ = C₂V₂ による原液の希釈

溶媒を加えると体積は変わりますが、溶質の量は変わりません。希釈の前後で n = cV なので、C₁V₁ = C₂V₂ です。1 は原液、2 は希釈した溶液を指します。単位は約分されるので、2つの体積が同じ単位であれば、どの体積の単位でも使えます。

例題:0.360 mol/L の塩化ナトリウムが 500.0 mL 必要で、2.40 mol/L の原液があります。V₁ = C₂V₂ ÷ C₁ = (0.360 mol/L × 500.0 mL) ÷ 2.40 mol/L = 75.0 mL。確認:原液は 2.40 ÷ 0.360 = 6.67 倍濃いので、最終的な体積の約7分の1が必要で、500.0 mL ÷ 6.67 = 75.0 mL となります。

原液 75.0 mL を 500 mL のメスフラスコに量り取り、標線まで希釈します。単に 425.0 mL の水を加えてはいけません。溶液の体積は厳密には加算されず、C₂ は最終的な体積に対するものだからです。濃い酸を希釈するときは、放出される熱ではねる恐れがあるので、酸に水を加えるのではなく、水に酸を加えます。

溶液の化学量論:体積からモルへ、そして戻る

溶液どうしの反応では、モル濃度が n = c × V によって体積をモルに換算します。釣り合った反応式のモル比は、質量に基づく化学量論とまったく同じように適用され、必要なら、別のモル濃度で体積に戻します。

例題:0.0850 mol/L の硫酸ナトリウム 40.0 mL に含まれる硫酸イオンをすべて沈殿させるには、0.125 mol/L の塩化バリウムが何 mL 必要で、硫酸バリウムは何グラムできるでしょうか。正味のイオン反応式は Ba²⁺(aq) + SO₄²⁻(aq) → BaSO₄(s) です。n(SO₄²⁻) = 0.0850 mol/L × 0.0400 L = 3.40 × 10⁻³ mol。比は1:1で、BaCl₂ 1個が Ba²⁺ を1個供給するので、V = 3.40 × 10⁻³ mol ÷ 0.125 mol/L = 0.0272 L、すなわち 27.2 mL です。

BaSO₄ のモル質量(Ba 137.33、S 32.06、O 16.00)は 233.39 g/mol なので、生成する質量は 3.40 × 10⁻³ mol × 233.39 g/mol = 0.794 g です。どの答えも有効数字は3桁で、0.0850 mol/L、40.0 mL、0.125 mol/L によって決まります。

滴定:ビュレットの読みを濃度に変える

滴定では、濃度がわかっている溶液(滴定液)を、ビュレットから一定体積の試料に、反応が完了するまで加えます。当量点は、加えた滴定液の量が、化学量論比で試料に見合う点です。終点は指示薬の色が変わる点で、適切な指示薬を選べば、両者はほぼ一致します。

例題:濃度未知の水酸化バリウム溶液の試料 20.00 mL が、フェノールフタレインの終点に達するまでに、0.1208 mol/L の塩酸を 28.36 mL 必要としました。Ba(OH)₂(aq) + 2 HCl(aq) → BaCl₂(aq) + 2 H₂O(l)。n(HCl) = 0.1208 mol/L × 0.02836 L = 3.426 × 10⁻³ mol。n(Ba(OH)₂) = 3.426 × 10⁻³ mol ÷ 2 = 1.713 × 10⁻³ mol。c(Ba(OH)₂) = 1.713 × 10⁻³ mol ÷ 0.02000 L = 0.08565 mol/L で、有効数字は4桁です。

係数の2は重要です。反応を1:1として扱うと 0.1713 mol/L となり、真の値の2倍になります。これが、滴定に C₁V₁ = C₂V₂ を使ってはいけない理由です。滴定液自体の濃度は、あらかじめ標定、すなわち量り取った一次標準物質に対する滴定で決めておきます。酸に対しては、炭酸ナトリウムがよく選ばれます。

濃度に関する間違いと、その見つけ方

濃度の誤りの大半は、単位か立て方の誤りです。すべての量に単位を書き、結果が予想した方向に動いているかを確認すれば、ほとんどに気づけます。

希釈した溶液は原液より薄くなければならず、水和物で量り取る質量は無水塩の場合より大きくなければならず、滴定液の体積はビュレットの範囲内に収まるはずです。これらのどれかに反する結果は、見直す価値があります。

  • c を mol/L で表した n = c × V で、体積をミリリットルのまま使う。先にリットルに換算します。mL × mol/L ではモルになりません。
  • 溶液の最終的な体積ではなく、溶媒の体積を使う。
  • 水和物に無水物のモル質量を使う。
  • C₁V₁ = C₂V₂ を反応に適用する。これは希釈だけを表します。反応では、モルとモル比を経由します。
  • イオンの数の倍数を忘れる。たとえば 0.150 mol/L の CaCl₂ を、Cl⁻ も 0.150 mol/L として扱う。
  • 最終的な体積まで希釈せず、最終的な体積分の水を加えてしまう。

制限事項と適切な利用方法

  • 濃度は、示した温度で一定であるものとして扱っています。溶液の体積が変わるため、モル濃度は温度によってわずかに変化します。
  • 沈殿の例では、沈殿が完全に生成すると仮定しています。実際には少量の硫酸バリウムが溶けたままで、精密な重量分析では問題になります。
  • 滴定の例は強酸と強塩基を扱っています。弱酸の滴定、緩衝液、pH曲線には、ここで扱わない平衡の方法が必要です。
  • 実際の原液の試薬には、表示された純度や含量があり、溶液を調製するときに考慮に入れる必要があります。